第23章 愛情不足な彼ら達
石切丸「支えるだけで歩けるか…正直不安だけどね…」
そう言いながらも、起き上がる私の背中を支えて抱き起こしてくれる石切丸。
『ありがとう、石切丸〜』
石切丸の力を借りて何とか起き上がった。
立ち上がれば腰に痛みを感じるものの、歩けなくもない…!
石切丸「主…ほんとに大丈夫かい?無理をすると悪化してしまうかもしれないよ?」
『だって、抱っことか恥ずかしいし……!』
石切丸「そんなことを気にしていたのか…それなら心配することないだろう、今更」
『へ?』
今更って何…!?
私まだ石切丸と話したことないんだけど!?
はっ……もしかして…ヤってたのがバレたとか……
うわ、考えたくない……!!
そんなことを考えていれば、石切丸がほんのり笑った。
石切丸「主なんだから、もっと私達を頼っては如何かな?」
『え?頼ってるつもりだけど…』
石切丸「そうかな?なら、抱っこしても問題ないね」
そう言って、石切丸はいきなり私をお姫様抱っこをした。
『えっ…そ、それとこれとは話が違うよね……!?』
石切丸「違くない、腰が痛いんだから身体を労らないとね」
『え?ちょ、ちょっと待てぇぇ!!』
石切丸はそんな私を無視して姫抱きにしたまま、広間へと足を進めた。