第22章 蔵に纏る霊力
あれから数十分が経ち、こんのすけが早速お守りを届けてくれた。
最速だね、こんのすけはすごいと思うよ。
本人には言わないけどね!
私はそのお守りを手に、大典太とソハヤが居る部屋へと向かった。
部屋が近いため、数分かからず到着すれば中に声を掛けて中へと入った。
『あ、2人とも』
ソハヤ「おう、来たか」
2人は部屋で寛いでいた。
今まであんな空気の悪い場所にいたせいなのか、綺麗な部屋ですごく清々しい顔をしていた。
『あの、コレあげる』
私は2人にお守りを手渡した。
大典太「?これは……?」
『これはね、霊力を弱めるお守りだよ。2人も霊力のことを一番気にしてたし、お守りで弱めたら…2人とも気を使わなくなるかなって思ってさ!』
すると2人はお守りを見つめて微笑んだ。
ソハヤ「ありがとな、主」
大典太「感謝する…霊力が少しでも弱まれば、周りへの迷惑も減るからな」
『喜んでもらえて良かったよ…!今日からみんな仲間だから、あんまり気を張らないで気楽にね?』
そう言いながら2人の肩をぽんと叩けばなまえは優しく微笑んだ。
それに釣られるように2人もそっと微笑んだ。
『さて、お昼ご飯食べに行こう?』
大典太「あぁ、案内を頼む」
ソハヤ「久しぶりの飯だなぁ…楽しみだぜ」
『この本丸のご飯は美味しいよ〜?たくさん食べれちゃうから!』
ソハヤ「それはますます楽しみになるなぁ」
大典太「……それより、あんた…腰抜けは治ったみたいだな」
『え?…………あ』
大典太の言葉に私はハッとした。
確かに歩けるようになってる!
いやぁ、良かった…ずっと腰抜けてたら世話してもらうようになっちゃうからね!
そんな他愛の話をしながら、私達は広間へと向かった。