第22章 蔵に纏る霊力
宗三「……別に褒めた訳じゃありませんが…嬉しいならそれでいいです」
真顔だったが、そっと笑みを浮かべた宗三
本当は優しいんだってこと知ってるからね…!
『よし!そろそろ本丸に戻ろっか!あ、そこの箱に入浴剤入ってるから誰か持ち帰ってくれる?それと、そこの御札も持ち帰りたいんだけど…いい?』
にっかり「御札…?何に使うんだい?」
『いや、使う予定は無いけど…念のために持っておこうかなって…』
数珠丸「必要ないでしょう…今の本丸に悪霊など感じられませんから」
宗三「…御札は要りませんね。では、解決した事ですし帰りましょうか」
そう言って、宗三は入口に向かい歩き出した。
それに続いて数珠丸も付いていき、にっかりは入浴剤の箱を手に入口へと向かった。
御札……気休めに持っておきたかったよ……
数珠丸にさっき霊力あるって言われたし…!
でも、まぁ今まで霊を見たことないから平気だろ、うん。
私はみんなについて行こうと立ち上がろうとすれば、何故か立てなかった
『あれ…やばい、立てない』
ソハヤ「腰、抜けたからじゃねぇのか?」
『ええ!?どうしよう…帰れないじゃん!』
立てなかったら、私が置き去りになるじゃん!
それは絶対に嫌だ……!!!
どうにか立ち上がらなきゃ……!
そう思っていると、ふわっと身体が浮いた。
『……え?』
大典太「運んでやる」
私は大典太に抱き上げられていた。
『え、重いからいいよ…!自力で何とかするから!』
大典太「いいから、黙って抱かれてろ」
あら、やだ……カッコイイ…!
なんで刀剣男士ってイケメンしかいないのか、不思議でたまらない。
私はお言葉に甘えて大人しく抱かれていた。
そのまま皆で蔵を後にし、本丸へと戻った。