第20章 癒しの時間
『……やめて…っ、くすぐったいから…』
薬研「いいだろ?たまには…。なぁ、大将…いち兄の布団に横になってくれないか?」
『ん?こう?』
私は布団にごろりと横になった。
すると薬研は満足そうに微笑んだ。
薬研「こうすると、大将と添い寝してるみたいだな」
『…確かに』
薬研「俺が寝付くまで、そこに居てくれ…大将が傍に居るとホッとするんだ」
そう言いながら、薬研は手を伸ばし私の頬をそっと撫でた。
『……薬研…』
自分の顔がどんどん熱くなるのがわかった。
ショタなはずなのに、この色気はなんなんだろう…
薬研「大将…顔赤いな……」
『暗いのに…見えるわけない…』
薬研「俺は短刀で夜戦に特化してるんだ。だから夜目は効く方なんだぜ?」
いつより低い声で囁くように喋る薬研
そんな雰囲気に耐えきれずに、早く薬研を寝せようと声をかけた。
『……わ、わかったから…もういい加減に寝なよ…ここにいてあげるから』
薬研「はいはい、今日の所は寝るぜ。それじゃ、おやすみな、大将…」
おやすみと言われた後に、軽く唇にキスされた。
いきなりのことに目を見開き、薬研を見れば何事もなかったかのように目を閉じて眠ってしまった。
な、なんなんだよ……このショタ…!
不覚にも、ドキッとした……悔しい……
横になったまま薬研の綺麗な寝顔を見ていれば、いつの間にか一期の布団の上で眠ってしまった。