第4章 粟田口
その姿を静かに見ていた黒髪の子が口を開いた。
?「あの…手入れ…してもらえるんですか…?」
不安そうな顔をしながら小声で話す黒髪くん。
『手入れ?手入れさせてくれるのか!?』
?「あ…いや、その…」
?「兄弟…」
少し気まずそうな二人に明石は口を開いた。
明石「主はんの事、信じたん?」
?「「………」」
明石の言葉に黙り込んでしまった二人。
明石「主はんを信じてないのに、手入れなんてするわけないやろ」
蛍丸「そうだよ、主に手入れされるのは主を好きな人だけ。俺が許さないよ」
愛染「…(蛍…顔怖いなぁ…)」
?「……本当は審神者なんて信じたくないし、頼りたくない…でも、みんなが痛そうだから…治したいって思って…でも俺達にはどうにもできない…」
苦しそうな顔をして俯きながら話す黒髪くん。
『わかった、私が治すよ…!』
愛染「えっ、まじで言ってんのか!?」
『こんな美少年の苦しむ顔なんて見たくないよ!だから手入れしたる!手入れしたら私に懐いてほしい願望はあるが』
?「…まだ信じてない」
『それでもいいよ。ゆっくり愛し合おうじゃないか!』
明石「ほなら、俺も…」
そう言って近くに来ればお尻を撫でてきた明石を追い払う。
『私は明石じゃなくてこの子たちに言ったの!あ、二人共名前は?』