第19章 刀剣だって性欲あるよ
『ふぅ、つっかれた〜……もうダメだ…』
あれから部屋に戻ってくれば、畳の上にごろりと大の字で仰向けに寝転んだ。
『ほんと…刀剣男士が溢れかえったなぁ……この本丸も』
久しぶりに一人の時間が訪れれば、やはり頭に浮かぶのは刀剣男士達の姿だった。
全員を相手にするのは正直疲れるけど、楽しくもある。
なんせ、最初とは違ってだいぶ皆の警戒心も解けたからだ。
今では主と呼んでくれる刀剣男士も殆どで、私としてはとても嬉しかった。
『ふぁ〜……眠い…』
色々考えていれば、つい欠伸が漏れた。
眠気に襲われ、ひと寝りしようかと思えば部屋の襖が開いた。
鶯丸「やぁ、燭台切が作ってくれたきな粉餅をお供に茶でもどうだ……って、すごい格好だな」
部屋に入ってきたのは鶯丸だ。
私の大の字姿を見てフリーズしている様子。
『いきなり入ってきたのはそっちでしょ』
鶯丸「それはそうだが、そんな姿で寝ているなんて想定外だ」
鶯丸は持ってきたお盆を畳の上に置けば腰を下ろした。
私も身体を起こして鶯丸と向き合うように座り直した。
『ちょっと疲れたからゆっくりしてただけ……って、きな粉餅おいしそう…!』
私はお盆に乗ったきな粉餅を見て気分が上がった。