第16章 酔い潰れにはご注意
すると包丁は私に抱き着きながら見上げて来た。
包丁「主!今日こそ俺と一緒に小屋の刀を顕現しに行こう!」
『あ、うん…わかった…わかったからちょっとだけ待っててくれる?お菓子あげるから!』
私は自分のポケットからアメを取り出せば、包丁に渡した。
すると嬉しそうな顔をしながら笑顔を浮かべ包丁はこちらを見た
包丁「わぁ、お菓子だ!じゃあ、このお菓子が口から無くなるまで待ってやるぞ!」
『わかった…じゃあそこに座って待ってて?』
うわぁ…ポケットに入ってたのがアメでよかった…
これでお菓子だったらすぐに口から無くなるし!
包丁はアメを口に入れれば大人しく縁側に座って待ってくれている。
これでやっと話を聞ける!!
私は再びにっかりに向き直り、話を聞く体制に入る
『にっかり!さっきの続き!』
にっかり「あぁ…それじゃ…。この本丸の表にある蔵があるんだ」
『蔵?』
にっかり「あぁ、蔵…そこから今までに感じたことのない霊力を感じるんだ…。でも、今までの主とはこんなに話すこともなかったし、ずっと言えなかったんだけど…キミになら言ってもいいかなって思ってね」
『言ってくれてありがとう…!蔵かぁ…私あんまり庭を見たことなかったから気づかなかったけど……って、霊力って事は…まさか…幽霊的な何か…?』
霊力って言ったら…幽霊だよね…?
怖すぎなんだけど……!!!
数珠丸「幽霊だけとは限りません…他には…、刀とか」
にっかり「けど、あんなに霊力が強い刀なんているかい?」
数珠丸「どうでしょう…私も今までそんな霊力の強い刀には会ったことがないので…まぁ、私の憶測なので深くはとらえないでいただきたいです」
『怖いけど気になるね…その蔵も見に行くしかないか…』
にっかり「そうだね、僕も気になっていたし」
『あぁ、また私の仕事が増えた…』
数珠丸「日々の仕事を熟す…これ正道」
なんか数珠丸って話しにくいのは気のせい?
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