第15章 宴の開幕
『三日月~…』
そっと三日月の隣に行けば、ツンツンと少しつついた。
すると、三日月がこちらに気づき振り返った。
三日月「あぁ、来たか主」
三日月の言葉に先ほど同様にこちらをガン見してくる刀たち。
あの…私もうこの目線嫌なんだけど…!
結構疲れるし、メンタル的にダメなやつ…!
?「……」
なんかすごく睨まれてるんだけど…!!!
今までで一番睨まれてるかもしれない…明石以来かも…
私はあんまり見ないように目を逸らして、三日月に目をやった。
『三日月…なんかこのテーブル暗くない?楽しめてるの?』
私は、周りの刀に聞こえないくらいの声で三日月に問いかけた。
三日月「あぁ、俺は楽しめてるぞ?みんなは主が来て緊張しているだけだろう」
緊張したら睨むの!?
緊張してるからって睨んでくる人って初めて見たけど!?
あれはきっと緊張ではない…警戒だと思う…。
『…………………』
?「「「「「…………………」」」」」
三日月「はっはっはっ、よきかなよきかな」
なにがよきかなよきかなだぁぁぁぁぁぁぁああ!!
全然よくないよね?この空気の重さを感じられないのかな三日月は!!!
マイペースにもほどがあるよ…!?
すると、いきなり緑の奴が話しかけてきた。
?「この料理は…お前が作ったのか?」
私の作った料理を指さしながら問いかけてくる緑のやつ
『え…あ、そうですが…』
?「毒なんて入れてないだろうな?」
はい?何言ってんのこいつ…!
毒入ってたらもりもり食べてくれてた粟田口が即行で死んでるわ!!!
『入れてませんが?毒を入れて私が得することがないですからね~』
三日月「毒?俺はさっき料理を摘んでしまったが…生きてるな」
『だから毒入れてないってば!』
三日月のマイペース且つ天然ぽい性格に振り回される…私
あぁぁぁ、疲労が倍増!!!
?「ふぅ…やはり、茶が一番うまい…」
そう言って、私の作った物には手を付けずに自分で入れたお茶ばかりを飲んでいる緑のやつ…
なんかすごくムカつくのは気のせい?
こうなったら無理にでも喰わせてやりたい、うん…喰わせよう