第15章 宴の開幕
『みんな全然食べてないね~…私が取り分けてあげるよ!』
私は人数分のお皿を用意すれば皿に料理を取り分けていく。
すると、ビビったように私を見上げる刀たち。
?「な、なにをやっているんだ…?」
『いや、みんな食べないから喰わせてやろうと思ってね?は、食べて!おいしいよ?』
皿に盛り付ければ、みんなの前に料理を置いた。
みんな料理を見ながら苦い顔をしていた。
そんなに私の作った物に警戒してるのか…!
酷い…傷ついた…!!!
そんな中、三日月が私の盛った料理を一口食べた。
三日月「ほう、主は料理もできるのだな。うまいぞ?」
『三日月……あぁ…愛してる…』
三日月「はっはっはっ、愛されるのは嬉しいことだ」
三日月が天使に見える…周りは悪魔です、はい
それでもまったく料理に手を付けない刀たち。
え?まじなんなの?反抗期なの?
私泣くよ?本気で泣くよ?
あぁ…もう粟田口のテーブルに戻りたい…
それを見兼ねた三日月が、メンバーの名前を教え始めた。
三日月「主、来たばかりでわからないだろうから俺が自己紹介をしてやろう」
にっこり穏やかに笑いながら話を進めてくれる三日月
あぁ、本当に助かるよ…
『よろしくお願いします』
三日月「あい、わかった。俺の正面に座っているのはにっかり青江。そしてその隣は数珠丸恒次。同じ青江派という奴だな」
『ほうほう…』
三日月「そして俺の隣は鶯丸、その隣が小狐丸、そしてその前に居るのが石切丸だ」
みんな個性的だな…なんて見ていると、三日月の前に座っているにっかりという刀と目があった。
にっかり「…そんなに見つめて、僕に興味があるのかい?」
『………はい?』
なにを言いだすかと思えば…僕に興味があるのか…だと?
私が興味あるのは可愛くて素直でいい子だけだ!!!
料理に手を付けないような奴に興味などない!!!
にっかり「来なよ、僕が欲しいんだろう?」
そう言いながらなぜか両手を広げてくるにっかり。
いやいや、話の内容が見えない…!
なんで私がにっかりを求めてるみたいな話になってるの!?