第15章 宴の開幕
いやいや、待て待て待て待てーい!!!
これは何?飲んだら飲んだだけ注いでくる形式なの?
そんなに飲めないよ?潰れるよ!?
『え…、あ、はぁ……あ、ありがとうございます…』
とりあえず逆なでしないようにお礼だけは言っておく。
また一気に飲まなくてはいけないのかとグラスに入った酒を見つめていれば、近くに居た刀に取り上げられた。
?「酒は人に勧められて無理に飲むものじゃない。好きな時に飲むのが1番美味いからな」
『む、無理になんて…飲んでない、です』
やばい……私顔に出てた?
俺の酒が飲めないのか?とか言われて斬られたりしない?大丈夫かな?
不安でしかたないんだけど…!
?「あんた、さっきからオレ達に怯えているだろう」
『べ、べべべ別に!?こ、こここ怖くねぇし?へ、平常心だし?』
?「ははっ、吃ってるし、声が上ずってるぞ?」
?「そんなに恐れなくても…」
私を見ながら笑っている……なぜだ!
馬鹿にされてる感が半端ないんだけど!
そんな中、太郎が口を開いた。
太郎「…とりあえず、自己紹介をした方が良いかと」
次郎「そうだねぇ、それがいいよ!」
太郎の言葉に皆が頷き、静かに1人ずつ口を開いた。
?「まずはオレ、日の本一の呼び声も高い日本号だ。よろしく頼む」
日本号、日本の号……
ADさんみたいな格好だなぁ…
?「俺は御手杵だ、よろしく頼むぜ?」
さっき私をバカにしたように笑ったやつだ
ニコニコしてるから優しそうだけど!
?「自分は、蜻蛉切と言います。以後、お見知りおきを」
…長曽祢に負けないくらいのいい筋肉!
触りたくなってしまう……だって露出してるんだもん!
一通り挨拶が終わった為、私も自己紹介をしようと口を開いた。
『あ、えっと…私は最近此処に来ました、なまえって言います……!皆さんに懐かれることが目標です…よろしくお願いします!』
勢いよく頭を下げみんなに挨拶をすれば、御手杵な頭をポンポンと撫でられた。
御手杵「よろしくな。あんたの話は次郎から聞かされたから、ちょっとは知識あるぜ」
『嬉しいです……ありがとうございます…!』
顔をあげると優しく笑ってる御手杵と目が合った。