第15章 宴の開幕
『宴だからか知らないけど、初めてあった刀剣男士もすんなりと受け入れてくれたんだよ!』
燭台切「それは良かったね。きっと主を認める刀剣が増えたのが影響しているのもあるよね。それと、主のそのフレンドリーな感じについ皆も心を許しちゃうんだと思うよ」
燭台切はお酒を飲みながら穏やかに話を進めた。
『そうかな?でもさ、運が悪ければ斬られて終わるパターンだよね…私、鶴丸に首絞められたし』
鶴丸「主…首は絞めてなかったはずだが?まぁ、胸倉は掴んだかもしれないが……」
『そしてその後、号泣してた鶴丸国永』
鶴丸「そ、それはもういいだろう…!忘れてくれ…」
鶴丸は恥ずかしそうに顔に手を当てながら俯いた。
『忘れないよ、死んでも忘れないから』
鶴丸「鬼畜か!?」
忘れてやるもんか!
やった方はすぐ忘れるだろうけど、やられた側は一生忘れないからね!そうゆうものだからね!
そんなことを考えながら目線を移動させれば、倶利伽羅のグラスが空になっていた。
『あ、伽羅ちゃん何飲む?』
倶利伽羅「自分でやるから放っておけ」
『放っておけないよ〜、鶴丸じゃないんだから』
鶴丸「俺は放っておけるのか!?」
『まぁ、鶴丸の場合放っておいたら泣きついてきそうなイメージあるかも』
鶴丸「泣くわけないだろう…!子供じゃないんだからなっ」
そう言って、鶴丸はグビッとグラスに入った酒を一気に飲み干してこちらにグラスを差し出してきた。
鶴丸「俺にもお酌してくれよ」
『……伽羅ちゃん何飲む?』
鶴丸「無視だと…!?」
とりあえず鶴丸は後にして、私は先に伽羅ちゃんに注いであげようと声をかけた。
倶利伽羅「……酒でいい」
『了解!じゃあ注ぐね〜』
お酒の瓶を持てば、倶利伽羅のグラスに注いでいく。
それから鶴丸に再び向き合った。
『はい、鶴丸も注いであげるよ』
瓶を鶴丸に見せながら注いであげると言えば、鶴丸は嬉しそうに顔をぱっと明るくしてグラスを差し出してきた。
鶴丸「主が優しい…ありがたく注いでもらうぞ!」
『私はいつも優しいよーだ』
私は鶴丸のグラスにお酒を注いだ。