第15章 宴の開幕
すると、蜂須賀は顔を背けた。
蜂須賀「お礼を言われるまでもないさ。それじゃ、俺はもう行くよ」
そう言って、蜂須賀は広間から出て行ってしまった。
主が居ないとつまらない…って言ってたよね…?
嬉しすぎだよね…?私が他所に行くから部屋に戻ったってことだよね?
やばいな…懐かれ感が半端ない…ニヤけてしまう!!!
長谷部「主…顔が…」
そんな私を傍から覗き込んでくる長谷部
私は慌てて顔を戻した。
『ごめん、顔が緩んだ…じゃあ、長谷部。ここのテーブルは頼んだよ?私はそろそろ行くからね』
長谷部「えぇ、この長谷部にお任せ下さい」
私はこのテーブルを長谷部に任せ、物吉、獅子王、浦島にひと声かけてから次のテーブルに移動した。
『だんだん後半に近づいてきたな…そして私がお酒を飲める時間も近づいてきた!さて、次はどこのテーブルにしようかな…』
私はコップ片手に盛り上がってる周りを見渡した。
すると、白いあいつが目に入った。
これを機会にさっきのお返しでもしてやろうかな…
驚かしてやろう…!見てろよ鶴丸国永!
私は先ほど驚かせてきた鶴丸に仕返しをしようと、鶴丸が居るテーブルに近づいた。
『……………』
そぉーと…そぉーと…ゆっくり…
ゆっくり近づけば、鶴丸の向かい側に座っていた倶利伽羅と目が合ってしまった。
倶利伽羅「?」
私は声を出さないように、伽羅ちゃんに"しーっ"とジェスチャーをした。
すると、倶利伽羅はなまえが何をしたいのか理解したため静かに目を逸らした。
伽羅ちゃん、いい子だ…!!!
私は鶴丸の近くまでくれば、背後から私は大きな声を出した。
『わぁぁっ!!!』
鶴丸「うおっ…!?」
燭台切「!?」
私に気づいてなかったのか、目を見開きながらこちらを見て相当驚いている鶴丸。
そして、鶴丸の隣に座っていた光忠も驚いている。
『どうだ?驚いたかー?』
鶴丸「こりゃ驚いた…まさか主に驚かされるとはな…」
『さっきのお返しだ!あ、光忠はただの巻き添えだよ』
鶴丸の隣にいたからしかたないよね。
光忠まで驚かすつもりはなかったんだ…ごめんよ!