第15章 宴の開幕
『ほんと?』
今剣「はい!あるじさまにあうまでは、ずっと一人ぼっちで寂しかったから……」
眉を下げたような笑みを浮かべ私にぎゅっと抱きついてくる今剣
今までよほど寂しい思いをしていたのだと伝わってくる
『そっか…岩融が来るまでは私が傍に居るからね?今剣が寂しくないように!』
今剣「えへへ、ありがとうございます!あるじさまだいすきですよー!」
抱きつきながら飛びっきりの笑顔を浮かべこちらを見上げてくる今剣が可愛くて結構辛い。
『あぁ、もうずっとこのままでいたい……』
小夜「……僕も」
反対側からは小夜が抱きついてきた。
おう……ヘブンだ、両手に花だ……
宗三「…ショタコンと言うやつですね」
『きっと違います、ただ単に可愛い子が好きなだけです』
宗三「まぁ、僕には関係ありませんけどね。貴女はまだまだ回るテーブルがあるのでしょ?そろそろ行かないと回りきれませんよ?」
『あ。そうだった…もうショタが天使過ぎて此処で終わりでいいかとか思っちゃったわ』
ショタってもう居ないよね、多分
ああ、ここから先はあんまり癒しがなくなる……悲しい……!
宗三「貴女って人は…意外と酷いですね」
ジトっと目を細めながらこちらを見てくる宗三
『いや、回るから。ちゃんと回るから。だからそんな目で見ないでください』
江雪「皆さん、貴女を待ってますよ…きっと」
『それなら嬉しいんだけど…!よし、後半も頑張ろうかな……今剣と小夜ちゃんがほっぺにキスしてくれたら頑張れる…』
宗三「短刀を汚さないでください」
小夜「……キス…」
考えたように俯く小夜
すると、小夜は私の頬にちゅっと触れるだけのキスをしてくれた。
『…………え?』
小夜「…主、この後も頑張って…」
今剣「あー!ずるいですよ!ぼくも…!」
小夜に負けじと、今剣も反対の頬に触れるだけのキスをしてきた。
『…あ……、無理…可愛い……』
今剣「あれ?あるじさま!?」
小夜「主、しっかり…」
私は短刀の可愛さに再び鼻血の量が増えた。
それを心配してくれる2人は天使でしかない…