第15章 宴の開幕
『あぁぁぁ…!小夜ちゃん泣かせた奴ら…!!』
思い出した。
小夜が私の部屋に来る途中に追いかけてきた刀剣男士だ!
私の小夜ちゃんを泣かせた犯人…まさか宴に参加してるとは……!
?「あれは……」
?「人聞きの悪い言い方はやめて下さい」
『だって、事実じゃないか…!小夜ちゃんは私のですから泣かさないでくださいよ!』
こんな可愛い小夜ちゃんが泣いてると私まで涙出てくるし…!
いや、ショタが泣いてたらそれだけで悲しいけど!
?「はぁ…今度の審神者はうるさい方ですね……」
え?失礼じゃね?この全身ピンク。
白っぽい人は割とおとなしいけど…
小夜「宗三兄様…今度の主はいい人だよ…」
?「小夜がそこまで信頼してるなんて、珍しいですね…」
?「……和睦の道が見えます…」
『今は和睦でしかないです。ね?小夜ちゃんに今剣?』
今剣「はい!」
小夜「うん。江雪兄様の求めてた和睦だよ…?」
小夜の言葉に2人は顔を見合わせた後、私の方に目線を向けてきた。
?「…私は、江雪左文字と申します。この本丸は、悲しみに満ちています…貴女は、心の痛み…苦しみから…この刀剣を救ってくれますか?」
『もちろん!痛みも苦しみも消して見せます、なんなら食べます全部』
江雪「……食べる?」
不審気な眼差しを向けてくる江雪
『いや、苦しみも痛みも全部共に背負いますって意味!辛いことも苦しいことも痛いことも半分こしたら、ちょっとはマシになると思ったから』
?「…貴女は変わった人ですね。あ、自己紹介がまだでした。僕は宗三左文字と言います」
『江雪に宗三!よろしくですっ!あ、小夜ちゃんとは最近仲良くなりましたが小夜ちゃんとは健全な仲です!』
私は小夜の肩を抱きながら兄である2人に公言した。
宗三「…お小夜は健全ですが、貴女は健全ではないですね」
『なぜですか!!』
宗三「その鼻から出ているモノを見れば…一目瞭然です。そして言動を聞いてると危ない方だと言うことがよくわかります」