第1章 今日から私の本丸
『よし…しかたあるまい…怖いけど、出陣するぞ…!』
こんのすけを抱きしめ、意を決した様に本丸の門に触れようとした途端こんのすけにいきなり止められた。
こんのすけ「主様!お待ちください!何もないとは思いますが…一応結界を張ったほうが安心かと!」
『結界なんて張れるの!?なんかカッコイイんだけど!で、どうやって張ればいい?』
こんのすけ「はい!自分の周りに結界を張るイメージを脳に巡らせるのです!」
こんのすけに言われた通り、自分に結界を張るイメージを浮べれば氷を叩いた様な綺麗な音がした。
『あれ、結界張れた?私には見えないけど』
こんのすけ「結界はばっちりです!では行きましょう!」
『おっけー!』
気を取り直してこんのすけを抱き直し、再び門に触れた。
『おお、開いた開いた』
こんのすけ「人影がありませんね…」
『確かに…って、なんか息苦しいね。こんのすけ大丈夫?』
こんのすけ「はい、大丈夫です!なんせ、主さまの神気の中に居るんですから!」
『なら良かった!じゃあ、屋敷の中に入ってみようか』
そうして、こんのすけと共に本丸の中へと足を進めたのだった。