第2章 刀剣男子
明石side
なんやろ…この感じ…。
毎日楽しく過ごしたかった…でも今まではそんなことも許されなくて…辛いことばかり。
でも、今は…愛染も蛍も楽しそうに笑ってる…
自分も…この人に着いていけば、笑って過ごせるんやろか…
そんな事を考えていれば、蛍と愛染が騒ぐ声が聞こえた。
蛍丸「主…!?大丈夫!?」
愛染「なんか熱あるんじゃねぇか!?」
こんのすけ「主さま!大丈夫ですか!」
『あ、ごめん…なんかすごく身体重い……』
目の前で新しい審神者がいきなり倒れた。
意識はあるものの頬は赤く火照り、息も少し荒く、汗ばんでいる。
?「自分が部屋まで運びますわ…」
蛍丸「え…国行?」
愛染「信じてくれたのか?主のこと…」
?「自分でもまだようわからへん…でも、殺す気はもうないですわ」
そう言って審神者を姫抱きして、血生臭い部屋から出て審神者部屋へと運ぶ。
その間に、審神者が薄い意識の中で話しかけてきた。
『………っ、イケメンくん…』
?「イケメンくんて誰ですか?自分は明石国行言います」
『明石くん…ありがとう……あとでお礼するからね…』
明石「お礼…?そんなのいりまへん。だから、今は眠っておいてください」
『あり、がとう……』
安心した様に自分の腕の中で眠った審神者。
自分、何か間違ってたわ…
人間だからって決めつけるのはあかんな…
お礼なんて普通するんか?
ただ運んだだけ…なのに、律儀な審神者や…。
蛍に愛染、それに自分を救ってくれた
それだけで十分ですわ。
明石「これからよろしゅう…主はん」