第13章 初遠征
そして午後。
初めての遠征部隊が出発する時間になった。
『みんな、私が来て初めての遠征だけど…遠征と言えども無理はしないでね?』
遠征に行くみんなを見届けるために、私は正門の前に来ている。
長谷部「主に心配はおかけしません」
加州「俺も。主の為に頑張って来るからね?」
今剣「ぼくも、がんばります!」
三日月「はっはっはっ、資材を持ち帰るのは腰に来そうだが頑張って来よう」
燭台切「出来るだけ多く、資材を見つけてくるよ」
みんな最初は行きたくなさそうだったが、久しぶりに外に出れることに気分もワクワクしているようだった。
隊長にはしっかりまとめてくれそうな長谷部にした。
『ありがと、ちゃんと帰り待ってるからね?……て、まんばくん大丈夫?』
みんなは思い思いに口を開いていたが、まんばくんは黙り込んで俯いていた。
山姥切「………」
『……ほんと大丈夫?気分悪い?』
私が心配そうに顔を覗き込めば、まんばくんはいきなり顔をバッとあげた。
山姥切「久しぶりの遠征で、なんだか気持ちが騒いでいただけだ。何も問題はない」
『そ、そう……じゃあ、出発しよっか』
こうして私は正門から6人を初めて遠征へと送り出した。