第13章 初遠征
加州「俺…、一時でも主と離れたくない」
『………………ん?』
この子は、何を言い出すかと思えば…さっき広間で言ってた事じゃないか!
一時でも離れたくないってどうゆうこと?
遠征は10分だよ?わかってるのかな?
加州「だから遠征部隊から抜かしてほしい!」
『……あのー、遠征って10分だよ?ちょっとそこ行って帰ってくるだけだよ?寂しくないよ?』
加州「……主は、俺が居なくても平気なんだね…」
暗くなりながら俯く清光。
居なくてもって……たかだか10分で「清光行かないで!」なんて言ったら危ないやつだろ
『まぁ清光居なくなったら凄く寂しいけどさ…、10分だしすぐに帰ってきてくれるから寂しくないよ?』
私はとりあえず慰めるために清光の頭を撫でた。
加州「…俺は10分でも寂しいの!まぁ、今主が困ってるんだもんね…俺も頑張らなきゃ主に嫌われちゃうし…頑張って来るよ…」
まだシュンとしているが、どうやら頑張って遠征に行ってくれるらしい。
そうだなぁ、頑張ったら何かご褒美をあげればモチベーションあがるかな……でも何が効果的か…。
私は、ふと清光の手に目がいった。
『清光、嫌うことはないから安心して?んー、あ、そうだ。帰ってきたら爪紅塗ってあげるよ!』
加州「え?ほんと?」
『うん!可愛くしてあげるから頑張ってきて!』
私の言葉に清光は嬉しそうに笑みを浮かべていた。
どうやら行く気になったようだ。