第11章 着替えを盗んだ変態
『んん……、はっ…!寝ちゃってた…!』
あれから数十分が経過した。
私はいつの間にか安心して眠ってしまっていた。
?「おや?もう起きちゃったのかい?」
?「……兄者…なぜそんなに残念そうなのだ…?」
私のすぐ両サイドから見知らぬ声が聞こえる。
大丈夫……か?私生きてるよね…?
『……だ、だれだ!?』
聞いたことない声=きっと会ったことない刀剣
そう思うと私は怖くなった。色んな奴がいるからな…
怖さにバッと両サイドを振り返り見た。
すると、柔らかいイケメンとまたまたイケメンが座っていた。
?「おはよう、新しい主さん」
『……え、あ、おはよう…ございま…す?』
?「お前、なぜそんなに挙動不審なんだ?」
『挙動不審にさせたのはここの刀剣のせいなのですが』
私だってブラック本丸に来る前はこんなに挙動不審じゃなかったよ?普通の人間だったんだから!
でもブラック本丸に来てからというもの……刀を向けられたり、掴みかかられたり、刀を向けられたり、掴みかかられたり……色々あり過ぎて挙動不審になってしまったのだよ……!
?「何かされたのかい?僕で良ければ話、聞くよ?」
『え……?本当に刀剣男子ですか?』
こんな初っ端から優しい刀剣男子がいる訳なかろう
絶対何か企んでいる…話を聞いて油断させた隙に私をズバっとやる気なのか……そうなのか…!
私は疑いの目を向けた。
?「刀剣男子以外、いるわけがないだろう」