第10章 新 た な 刀 の お 手 入 れ
一期「主殿、随分と早かったのですな。お待たせして申し訳ない」
部屋に入ってきたのは水色毛が特徴の一期一振。
いつ見てもロイヤル王子だなんて、つい顔を眺めてしまう。
『あ、まぁ立て込んでたんだけど…さっさと逃げてきたから大丈夫だよ!』
一期「逃げてきたのですか?クスッ、主殿も毎日大忙しですな」
クスッと口に手を当てながら笑う一期。
あぁ、すごく穏やかな気持ちになれるよ…ありがとう、一期。
ヒステリック鶴丸とは大違いね…
『わかってくれるのは一期だけだよ〜、癒された、ありがとう』
一期「いつでも相談に乗りますぞ……って…あ、主殿……?」
『ん?なにかな?』
先程まで穏やかだった一期の顔が赤くなっていくのがわかる。
一期の目線は私の胸元にあった
一期「その……それは一体?」
『それって……なに?なんか付いてる?』
一期「…現世で良く言う……キスマークとやらが、首元に……」
え?キスマーク?
そんなの付いてる!?
見ようとしても自分ではどう頑張っても見えずもがいてると、一期が部屋に置いてあって手鏡を手渡してくれた。
その鏡の中を見ると、くっきりと赤い華が咲いていた。