第86章 山姥切問題
『長義くん?無理だよ?ね?』
長義「少しだけ…いいだろう?」
そう言って私の鼻先にキスをしてくる長義くん。
顔がイケメンすぎて声も良すぎてズルすぎる……!!!
って、いやいやいやいや、流されちゃダメだよ私!
ちゃんと否定しないと!!!
『ちょっとでもダメだよ…!今から焼き芋食べるんだから…!』
私は長義くんの身体を押し返した。
すると落ち込んだような素振りを見せてくる。
長義「…やっぱり俺の事嫌いなんだね」
『いや、嫌いじゃないけど…今は無理』
長義「今は?なら今度ならいいんだ…そうか」
『……違うよ?そうゆう意味じゃないよ???』
一人で勝手に解釈して解決しないでもらってもいいですかね???
そもそも来たそうそう発情してる刀剣なんて今まで居なかったんですけど???
イケメンだから本当にずるいよね、刀剣達って。
とりあえず焼き芋パーティーしに行こう。と思い私はその場から立ち上がった。
『………そろそろ皆も買い物から帰ってくるだろうし、私達も焚き火のところに行こっか』
長義「………………」
焼き芋パーティーに行こうと誘うも動こうとしない長義くん。
なんで?駄々っ子かよ……
『……行かないの?』
長義「主がキスしてくれたら行く」
『行きたくないんだね、じゃあ置いていくね』
長義「…あっさり過ぎないかい?」
『子供じゃないんだから駄々っ子しないの…』
長義「…主に好かれたいから。山姥切国広みたいに」
そんなことを切なそうな顔で言ってくる長義くんに私は、はぁっとため息を吐き長義くんの目の前に座った。