第85章 謎の不審者
〜 畑 〜
畑にさつまいもあるかもって言ってたけど…
どれがさつまいもだか分からないなぁ…
私は畑に着くなり、どれがさつまいもだかわからずしゃがみこみながらじーっと畑の野菜を観察する。
すると、縁側付近から声をかけられた。
三日月「今日の畑当番は主か」
鶯丸「そうみたいだな」
『あっ、三日月に鶯丸』
声を掛けてきたのは三日月だった。
声のする方へ目をやれば、縁側でお茶を飲む三日月と鶯丸の姿があった。
鶯丸「そんなに野菜を見て、どうしたんだ?」
『あ、今日庭の落ち葉を掃除したんだけど…火をおこして焼き芋出来ないかなぁって思ってさつまいもを探しに来たんだけど…どれがさつまいもなのか分からなくて…』
三日月「ほう、それはいい考えだな。だが…さつまいもが畑にあるかどうか、じじいにも分からん」
『あれ、三日月って畑当番したこと無かったっけ…』
三日月「ないな。この本丸は刀剣が沢山いるからなかなか回ってこないからな」
そうだよね…本当は当番を決めるのって主の私なんだろうけど、我が本丸は多分歌仙辺りが決めてくれてるから本当に私は助かってる。
ん?待てよ?
歌仙に聞けばすぐ分かるのでは?
そう思っていれば、たまたまホースを持った歌仙が畑までやってきた。
『あ、歌仙!!!噂をすれば!!!』
私が声を出せば歌仙は首を傾げながら私の方を見た。
歌仙「?主じゃないか。どうしたんだい?」
『あの、この畑にさつまいもってないかな?』
歌仙「さつまいも…あぁ、こっちの方にあったかもしれないね。」
『本当!?やった!!沢山あるとみんな喜ぶと思う!』
私はその後、歌仙とさつまいもを掘り起こした。