第85章 謎の不審者
『さつまいもあったかなぁ…』
私は台所に着くなり、食材庫を物色する。
さつまいもなんて買った覚えがないからないかもしれないなぁ…
そう思いながらもダメもとで探していれば、背後から誰かに声をかけられた。
倶利伽羅「……何してるんだ、お前」
『えっ?…あ、伽羅ちゃ…!って、いったぁ…!』
私はいきなり声をかけられて勢い良く頭をあげれば棚に頭をぶつけた。
その様子に伽羅ちゃんは何やってんだと言わんばかりの目を向けてくる。
倶利伽羅「とりあえず落ち着け…」
『ごめんごめん…!伽羅ちゃんどうしたの?』
倶利伽羅「……………………いや、こっちの台詞だ」
『あ、私はちょっと捜し物を…!』
倶利伽羅「捜し物…?そんな所をか…?」
『うん!さつまいも探してるの!この辺で見なかったかな?』
倶利伽羅「見てないな………もしかしたら庭の畑にあるかもしれない」
『えっ、本当!?私すぐ見てくる!あ、中庭で焼き芋パーティーするか伽羅ちゃんぜひ来てね!』
倶利伽羅「焼き芋?」
『うん、中庭の落ち葉を集めたから焼き芋でも焼こうかなって思って!貞ちゃんも誘ってぜひ来て!待ってる!』
私はそれだけ告げれば庭の畑へと向かった。