第84章 本丸の買い出し
私たちは光忠に頼まれた買い出しを済ませた。
『やっぱり大荷物だね〜…』
浦島「まじで重い…!主さんさ、現代で流行ってる…なんだっけ…通販?だっけ?それにした方が楽なんじゃない?」
『あぁ、確かに…って、このエリア通販とか対応してるの?』
南泉「そんなの聞いたことねぇけど…どうなんだろうな?」
静形「分からないことはこんのすけに聞くといいかもしれないな」
『あー、確かに…今度こんのすけに聞いとくね?』
町に出てくるのは楽しいけど、調味料とかお米とか買うとやっぱり嵩張るし…重いから通販とかあれば本当に楽なんだけど…絶対無さそうな予感しかしない。
そう思いながらも、みんなと一緒に町を出ようとすれば大般若が背後ばかりを気にしてキョロキョロしているのが見えた。
『大般若?どうしたの?さっきからキョロキョロしてるみたいだけど…』
大般若「いや、なんでもない。…なんだか気配がしたんでね」
『気配?』
私は大般若の言葉に後ろを振り返る。
町に来ている人々の姿は目に入るものの、不審なものも人影も何もなくて私は首を傾げた。
『…私には何も感じないけど…』
大般若「アンタが気にする事はないさ。さ、さっさと帰ろうか」
そう言って大般若は私の背中に手を添えて前を向かせてはそのまま歩き出した。
私が鈍感すぎるだけなのか?なんて思いながらも、気になり過ぎて歩きながらチラっと背後を見ればこちらを見ている銀髪のイケメンが目に入った。
………誰?なんでこっちみてる?
私はヤバいやつだと思いすぐに前を向いて気にしないようにしつつ皆と本丸まで歩いた。