第83章 荒れる本丸
『はぁぁ〜………』
なんかどっと疲れた……
皆があんなに旅行に行きたかったなんて…主知らなかったよ……我慢しないで要望は逐一伝えてくれると助かるんだけど…
今度やりたいこととか行きたいところとか皆に聞く会議でも開こうかな?
皆の部屋を回ろうとしたが疲れてしまったので部屋には行かずに広間に行くことにした。
『広間誰かいるかな〜』
広間に来ればひょこっと中を覗く。
すると何やら梅を並べる日向くんの姿があった。
『日向くん?』
日向「あ、主。帰ってきてたんだね、おかえり」
『ただいま。って、それ何してるの?』
日向「これね、梅干しを作ってるんだよ」
梅を大きめのボウルに並べ塩を入れている日向くん。
そんな日向くんの隣にしゃがみこみ梅を眺める。
『へぇ、すごいね!梅干し作れるなんて…得意なの?』
日向「うん、得意な方だけど…もっと上手に作れるんじゃないかって思って何度も挑戦をしてるよ」
『すごいね日向くん。努力家なんだね?』
日向「そんなことないよ。出来上がったら主にも食べさせてあげるね」
『やった!ありがと、楽しみにしてるね?』
手作りの梅干しなんて食べたことないから楽しみだな〜
そう思いながら日向くんの作業姿を見ていれば後ろから優しく肩を叩かれた。