第75章 巡り合わせ
『ん…んん……』
午前深夜、私は寝苦しさに魘されていた
誰かに抱きしめられているような感覚
この正体はきっと蛍丸だよね…なんて思いながら私は寝ぼけ眼をゆっくりと開いた
『………ん…?蛍丸……じゃない……!?!?』
目を開くと目の前には見知らぬ男の子が私に抱きつきながらすやすやと眠っていた
ちょ!待って待って待って、確かに私は蛍丸と一緒に寝たはず……!
こんなショタ知らないし見たこともない…なんで隣にいるの?え?私ショタコンが重症化して寝ながら誘拐しちゃったとか?
……いやいやいやいやいや、ないないない!!!
そんなことありえないから!!
内心パニックになっていれば、それを感じ取ったかのようにその子は目を覚ました
?「ん…あれ、起こしちゃった?」
寝ぼけたように目を擦りながら上体を起こすショタ
その行動につられて、私も上体を起こした
『………えっと、キミはどこの子かな?もしかして部屋間違えちゃったの?それなら今すぐ戻った方がいいよ…?』
?「何言ってるの?僕の部屋はここだよ」
………うん!わかる!わかるよ!
寝ぼけてるから自分が間違っていたとしてもここが自分の部屋だと思っちゃうのはわかるよ!うん!
でもここは私とほたるんの部屋だから明らかにこの子は別の部屋に泊まってる子だよね!
『あのね、私はここに寝てるほたるんと二人で宿を借りたからキミは別の部屋だと思うんだよね…?』
?「……助けてあげたのにな…」
『……………え?』
助けてあげたのになって…どうゆうこと?
そもそも会ったことないんだけど…!?