第69章 こんな朝は初めて
『……覚えてないの?』
和泉守「んー…昨日は確か酔って……って、なんで部屋に居るんだ俺」
こいつ、覚えてねぇぇぇぇぇぇえ!!!
まじで?覚えてないとか奇跡だよ!?
『和泉守、ほんっとに覚えてないの!?』
和泉守「酒飲んでたまでは記憶あるけどよ…」
『…………!』
その言葉に、私は再びティッシュ箱を手に和泉守の頭を殴った
和泉守「いって…!主、何すんだよ……!」
『ばぁぁぁぁか!!!!!もう知らない!!!』
それだけ言い残せば、私は小走りで部屋から出た
和泉守「……なんだありゃ」
堀川「……兼さん、何かしたの?」
和泉守「してねぇよ……!」
堀川「主さん、兼さんの隣で寝てたよ?」
和泉守「は?一緒に寝た覚えは……」
堀川の言葉に思い出すように目線を落とした和泉守
堀川「兼さん、主さんの事抱いた?」
和泉守「……なっ、何言って……!」
堀川「酔ってて抱いたことも忘れてたんじゃない?だから主さんあんなに怒ってるのかも」
和泉守「…………」
堀川「まぁ僕にはわからないけどね。でも、主さんを泣かせるなら、例え兼さんでも許さないから」
そう言って、堀川は部屋を後にした
取り残された和泉守は呆然としながら昨晩の出来事を思い出そうと頭を抱えた