第7章 素敵な片想い(黄色さんメイン)
あきside
亮ちゃんを膝に乗せたまま
いつの間にか眠ってしまっていた私か
目を覚ますと…
すでに亮ちゃんは起きていて
私の隣に座っていて
"起きてたの………?"
そう声をかけた私に
"ん………"と短い返事をする…………
「起きたんなら
起こしてくれたら良かったのに(笑)
うわっ…もうこんな時間…?」
窓ガラスから見える景色が
暗くなっていることに気付いて
驚いて立ち上がると
そんな私の手を亮ちゃんの手が掴んで
「もう夜も遅いし………
泊まってくか…………?」
なんて亮ちゃんの口から
驚くべき言葉が飛び出す………(汗)
驚きのあまり
捕まれた手を見つめたまま
「いやいや…だって…
亮ちゃん一応アイドルなんだよ………?
いくら私のことなんとも思ってなくても
女の子を家に泊めちゃ
いかんでしょ………?」
なんて自虐的な言葉を早口に捲し立てる私に
亮ちゃんは
「あほ……冗談に決まってるやろ(笑)?
家まで送ってやるからはよ準備しろって(笑)」
そう言って手を離しにんまりと笑う………
はい…これ……
本日二度目のかっちんきましたよ…怒?
好きだから許せることもあれば
好きだから許せないこともある
これは確実に後者に値する………
だから私は………
「結構です………
一人で帰れるんでほっといてください…」
そうにっこりと笑顔で言って
「え…?あの…おい……待てって……」
そんな焦った亮ちゃんの声を無視し
玄関に向かい歩きだした…