第6章 意地悪な恋(やんまー)
「もう…ほんま何やねんお前は……?
俺を好きじゃないなら
俺に笑いかけるな……
俺を好きじゃないなら
俺に触るな……
今までみたいに
俺を嫌って憎めや!?
こんな風に笑ったり触れられたりしたら
俺お前から一生離れたらへんぞ?
それが嫌なら
今すぐ俺から逃げろ……
章ちゃんのとこに行け……!!」
こんな時にさえ
女々しくて弱虫な自分は
強がることしか出来なくて……
"お前が好きや…"
そんな言えない言葉の変わりに
ひねくれた言葉を吐き出してしまう…
情けなくてほんま
泣けてくるわ……(笑)
「はよ行けって…………!」
そう言って
座り込んでいた地面から立ち上がり
あかねに背を向けると…
そんな俺の背中に
あかねはぎゅっと抱きついてきて……
「私…どうやら
錦戸さんから逃げる気ないみたい(笑)」
なんて小さく笑う…
「それってどういう……?」
「私ね今章太に振られてきた。
ばかだよね…私(笑)
章太といれば絶対幸せになれるのに…
錦戸さんを選ぶなんて………(笑)?
でもね……
もう自分でも
どうしようもなく…
私は錦戸さんが好きみたい………(笑)」