第6章 意地悪な恋(やんまー)
「お前…何でここにおんねん………?」
あかねの顔を見つめながら
そう言うた俺にあかねは
顔をしかめながら…
「体調悪いくせに…
調子に乗って飲み過ぎるからだよ……?」
そう言って俺のおでこ触れてた手を
離そうとする…
その手を掴んで…
「何やねんお前…?
もしかして俺と
二人きりになりたかったとか…(笑)?」
なんて……
いつもみたいに笑ってみたら
「今のあんたは全然怖くない…
そんなことより…
辛い時はちゃんと辛いって言いなよ…?
じゃないと誰も気付いてくれないよ…(笑)?」
なんて
いつもなら怯えた顔しかせぇへんくせに
俺に優しく笑いかけたりするから
「何やねん…それ………(笑)
何で…お前そんな…こと…言う…」
なんて…
言葉が上手く出てこなくて
掴んだ手にぎゅっと力を入れると…
目の前にあかねの顔が近付いてきて
ゆっくりと触れるだけの
キスをする…
「何で…………?」
そう呟いた俺にあかねは
「これは……違う………」
そう言って焦ったように
背中を向けた……