第6章 意地悪な恋(やんまー)
くそ……
気分が悪い…………
朝から熱っぽくて
無理したらこうなることぐらい
分かってたのに
どこまで俺はあほやねん…(笑)
章ちゃんとあかねが会うって聞いて
じっとしてられへんくて…
そのくせ
少しも俺を見ようとせぇへんあかねに
腹がたって
体調最悪の癖に酒飲み過ぎて
吐きそうになって…
救いようがない………
でも仕方ないやろ……?
あかねの声が聞きたくて…
あかねの顔が見たくて…
あかのが欲しくて仕方なくて…
理性なんてもんは
とっくの昔に捨ててしまったんやから…
情けなくて…
悔しくて…
そんなどうしようもない感情と一緒に
ふらつきながらも
なんとかトイレから抜け出し
店の外に出て
地面に座り込んでたら不意に
冷たい手がおでこに触れる感触がして
顔を上げると
俺のおでこに手のひらを乗せながら
俺の顔を覗き込むあかねの顔が見えて……
「やっぱり熱い………」
なんてあかねは
ため息混じりに呟いた………