第6章 意地悪な恋(やんまー)
二人が楽しそうに笑う声を聞きながら
何だか味のしないご飯を
黙々と口に詰め込んでいると…
「大丈夫…あかね?」
なんて章太の声がして
「ん……何が(笑)?」
そう返事をすると…
「だって今日全然しゃべらへんし…
ごはんもあんまり進んでないやんか?」
なんて心配そうに私を見つめる
章太と目が合う……
章太にこれ以上
心配をかけたくなくて…
「そんなことないよ…?
ただ今日は少し仕事が忙しかったから
疲れてるだけだよ(笑)」
そう言って章太に笑いかけていると
「ごめん…ちょっとトイレ行ってくるわ…?」
なんてあいつはいきなり立ち上がり
部屋から出ていってしまって……
「亮…飲み過ぎたんかな(笑)?」
なんて笑う章太に
「そうかもね…(笑)」
なんて相づちを打ちながら
私はあいつがさっきまで座ってた席を
ぼんやりと見つめていた……