第6章 〜 消せない想い 〜
翔 「・・・じゃあ、俺とも出来る?」
「・・・・・・・。」
翔 「好きじゃなくても出来るなら俺とも出来るでしょ?」
「何言ってんの翔ちゃん(笑)」
そう笑うあたしに
翔ちゃんはソファから立ち上がり近づく
動けないままでいるあたしの手首を掴み
『出来るよな。』
と言って顔を近づける
手首を掴まれた翔ちゃんの手が思いがけず強くて
振りほどけないまま
翔ちゃんの顔が近づく
唇が触れる寸前
立っていられなくて
手首を掴まれたまま
その場に座り込む
「いやっ・・。」
翔ちゃんが怖かったわけじゃない
本気で言ってるんじゃないのも分かってる
怖かったのは
潤以外とはキスも出来ない自分を
思い知らされてしまったから
潤をどんなに好きか
思い知らされてしまったから