第10章 獅子のいない1週間。ナイショのデート編
「っ…美優さん。」
腰に回された腕に力が入り、もう片方の手が頭の後ろに回ったかと思うと、また、リエーフの唇が私の唇に触れる。
さっきと違うのは触れるだけのキスでなく、舌が絡まるキスだということ。
朝も早い時間から濃厚なキス。
くちゅり、くちゅりと響き、舌と耳の両方を犯される。
『りえ…ふ…』
傾けた口の隙間から名前を呼べば、なぜかリエーフはスウェット地のショートパンツの隙間から手を差し入れる。
そして、お尻を撫でると下着をかき分け、つぷり、と秘部に指を差し入れた。
抗議するにも口はリエーフの口で塞がれている。
とんとんと胸を叩いて抗議するけど意味なし。
その間にも行為はエスカレートし、リエーフは指を浅いところで何度も出し入れしたり、入り口をくるりと指でなぞったりする。
昨日散々シたじゃない。
リエーフが部活から帰ってきてすぐに1回。
夕飯の片付けのときに1回。
テレビ見ながら1回。
お風呂で1回
ベッドで2回
今シたら1週間分の回数コンプリートしちゃうんだけど…
そんなことを考えている間もリエーフの指は止まらない。
いつのまにかナカに入る指は増え、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てている。
『りえ…がっこ……』
「すぐっ…終わらせるから…」
するり、とショートパンツと下着が足をすり抜け床に落ちた。
上がり框にうつ伏せに降ろされ腰を高く上げられる。
ここまできたらもう何を言っても無駄だ。
リエーフは止まれない。
だってどこに用意してたかわからないけれどぴりりと避妊具を開ける音が聞こえるんだもん。
自分に避妊具を付けたリエーフは熱を持った声で囁く。
「玄関だから少し声…小さく…ね?」
悔しい。
囁く声がいつも以上に私の身体を蕩けさせていく。
言葉で拒もうと思っても身体はいつでもリエーフを求めてる。
悔しいから私は、リエーフの方を振り返るとぽそり、呟いた。
『時間…ないから、リエーフの好きに…動いて…?』