第9章 【番外編】黒猫と三毛猫2
side黒尾
柔らかな唇に口付ける。
何度も、何度も。
触れる唇の隙間から、小さく声が漏れだしたのを聞くと、俺は小さく呟く。
「口、少し開いてみ?」
莉奈が素直に口を開くと、その隙間から俺は舌をねじ込んだ。
大げさなくらい体が跳ね、舌が逃げる。
逃げ腰な舌を逃がさないように奥へ奥へと進め、絡める。
そっと頭を撫でてやれば首に回された腕が少しだけ緩んだ。
1度舌を抜き、莉奈を見れば早くも顔がとろけだす。
「舌、絡めてみ?もっと気持ちよくなるから。」
「ん…」
莉奈が頷いたのを見て、俺はまた莉奈に口付ける。
唇を舌でノックすれば莉奈はそっと唇を開く。
その隙間から舌を差し込めば中の舌が触れた。
ぴくりと小さく震えたが先ほどのように逃げはしない。
そのまま舌を吸ってやれば小さな声を漏らした。
絡めて吸ってと何度も繰り返せば、縋る手に力が入る。
そっと唇を離せば、瞳を潤ませた莉奈が俺にもたれかかり、荒い息を整えていた。
「やめるなら今だぞ…」
今にも涙が溢れそうな目尻に口付けると莉奈は俺の胸の中でふるふると顔を横に振る。
「だ…じょぶ…早くてつろ…さんのに…なりた…」
無理…してるよな。
今日はやめとくか。
そう思った矢先、俺の下半身に違和感。
「っ…莉奈っ…」
「センパイのおっきくなってる。」
そう言うと、莉奈はジャージ越しに俺のモノを触る。
拙い触り方が逆に俺の性欲を高めていく。
「りなっ…やめろって…」
「わたしっ…処女だけどっ!
大丈夫だもん!できるもんっ!」
そう言うと莉奈は俺のジャージを脱がそうとしてくる。
「ちょっと待て!落ち着け!脱がすなって!」
必死になって脱がそうとしてくる莉奈の手を捕まえ落ち着かせる。
「そっちはまた今度。今日はお前が気持ちよくなんの。」
そう言いながらそっと頭をなでれば少し不満そうな顔をしながらこくりと頷いた。
「じゃあ…さ。」
莉奈の肩をとんと押す。
重力に逆らうことのない体はそのままベッドに落ちる。
不安と期待が入り混じる瞳。
それを見つめながら莉奈の頬に手を添え、俺は囁く。
「俺に全て委ねろよ。
絶対満足させてやるから。」