第7章 波乱の7月合宿。
私は途中で2人を見ないようにと夕飯のお手伝いに向かった。
よほど殺気立っていたのだろう。
雰囲気を察したらしいおばちゃん達に包丁持つの禁止されました。
私が洗いものを終えたころ、全体練習を終えたみんな。
配膳のお手伝いをし気を紛らわす。
入ってくる部員を確認し、ため息をつく。
きっとリエーフは最後だろう。
去年みたいにいつものメンバーで自主練してるんだ。
そう思いながら笑って配膳をし、下げられた食器を洗った。
ある程度時間が過ぎ、食事を取りに来ていないのはいつもの体育館のメンバーのみになった。
これくらいなら私1人でもできる。
そう思った私は、おばちゃん達に先に帰ってもらいこないメンバーをひたすら待った。
食堂を閉める30分前、ばたばたと足音が聞こえたかと思ったら勢いよく食堂の扉が開いた。
「おばちゃーん!腹減ったー!」
『残念でした。おばちゃんは帰りましたー!』
そう言い、私は少し冷えてしまった食事を温めなおす。
『ご飯とお味噌汁6人分でいいんだよね?』
食堂のカウンターから顔を出し、確認すれば…
あれ?リエーフがいない…
『ねえ、リエーフは?』
そう聞けば、しょーよーが口を開く。
「リエーフなら音駒のマネージャとふぎゃっ‼︎」
「日向はさっさと持って席に着く。」
「月島!下痢ツボはやめろって!」
「空気の読めない奴にはこれで十分。」
慌てた赤葦が私に話しかける。
「灰羽だったらマネージャの手伝いしてるので遅くなるみたいですよ。
美優さんも食事まだなら先に食べて待ってましょう。」
『ごめん、赤葦。
私、リエーフ探してくる。』
私はエプロンをとるとそのまま食堂から飛び出す。
引き止める声がしたけれど、私の耳には全く入っていなかった。