第6章 止まらないモヤモヤ。
そして数日後の土曜日。
次の日リエーフが休みの日を狙い、私はある計画を実行することにした。
ただいまの時刻は午後10時40分。
本日、他校との練習試合があり大活躍だったという情報をけんまから入手している。
お風呂に入ったあと、部屋にこもってしまったリエーフの様子を見に行けば、リエーフはベッドの上ですやすやと寝息を立てていた。
『お邪魔しまーす…』
小さな声でリエーフに声をかけベッドに近づく。
そして、リエーフが起きないように静かに考えを実行に移す。
まずはじめに、リエーフの腕を万歳の形にして…っと。
そしてベッドヘッドに引っかかるようにして、手錠をはめます。
これで抵抗はできない….はず。
そしてこれ。
両親の寝室から拝借した怪しげな薬…もとい媚薬をリエーフの口に数滴落とす。
これで準備はOK。
あとは、薬が効くまで数十分待ちます。
…って、私が何をしているのかって?
ああ。お仕置きってやつです。
あの電話の後、私はけんまをアップルパイで買収し、例の女の子と一緒にいる時のリエーフの写真を撮って送ってもらった。
写真に写るのは、年下の可愛らしい女の子に優しく笑いかけるリエーフ。
写真を見てすぐ、私はけんまに連絡し部活の細かい日程を教えてもらい、計画を練った。
そして本日、リエーフへのお仕置きを実行に移したというわけ。
おっと。
説明をしてたらリエーフの体が反応してきた。
私は手の中の小瓶を見つめてため息をつく。
「流石、ママの持ってる媚薬…」
リエーフに禁止にしたのに、まさか私が使うなんて…
さて、リエーフはいつ起きるのかな?
そんなことを考えながら私はこれからやることの”準備”を始めた。