第27章 2回目の誕生日
家に戻れば、リエーフを先にお風呂に向かわせ私は洗い物と朝食の下拵え。…と言っても、今日はお米さえ研げば終わり。明日はウインナーと目玉焼きかスクランブルエッグの予定。
材料を確認していればリエーフのお風呂が終わったので次は私。
寒いからしっかりお風呂に浸かり、ついでにお風呂掃除も終わらせお風呂を出ると、明日の授業の準備のために部屋に戻った。
…ら、机の上にあるプレゼントを見つけてしまう。
やってしまった。
一番大事なものを渡しそびれていた。
急いで明日の準備を終わらせると、プレゼントを持ってリエーフの部屋にぱたぱたとスリッパの音を鳴らしながら向かう。
戸をノックし扉を開けば入り込む冷気。ふわりと舞うカーテンの向こう、ベランダにリエーフはいた。
『リエーフ、寒くないの?』
カーテンを越えてベランダに出れば、リエーフが振り向く。
「美優さんお風呂終わり?」
『ん、終わり。』
ベランダ用のスリッパに履き替えようとしたけれど、リエーフがベランダから戻ってきたからそのまま部屋に止まる。部屋に戻ってきたリエーフに遅くなったプレゼントを渡すとリエーフの頬が再び緩む。
「開けていいですか?」
問いかけられた言葉に頷き開ける姿を見ていれば、リエーフの宝石のような瞳がさらにきらきらと輝き出した。