第27章 2回目の誕生日
「……?エプロン?」
そう、今年のプレゼントはエプロン。
バレンタインのお返しにもらって、すごく嬉しかったから。それにリエーフも料理をする時はエプロン付けてほしいしね。
身長の高いリエーフ。普通のお店だとなかなかサイズの合うものがなかったためオーダーメイドのお店で注文。シンプルなブルーグレーの本体に小さく付けられた名前の刺繍。名前も筆記体だからただ名前を入れたようには見えないのがお気に入り。
「美優さんのエプロンと同じ色…」
『気づいた?お揃い。』
きらきらとした瞳がこちらを向けば、いつのまにか私はリエーフの腕の中。
外にいたから冷えてしまったリエーフの体を温めるように背中に手を回せばリエーフはすり、と頬を寄せる。
「美優さんありがとうございます。」
寄せられた頬が離れるとふいに唇が重なる。
触れる唇に頬が緩む。
好きを伝えるように重ねられる唇に私も好きの気持ちを込めて何度も答えていれば、いつの間にか背中に回っていた手が服の中に入る。
『…りえー、んん、』
今日は水曜日。明日もお互い学校があるからこのまま眠りたいところ。
でもリエーフの手は服の中の下着のホックを外す。
「誕生日はトクベツ。ね?」
離れていく唇。
伸びた手が照明のスイッチを押す。
細められた瞳は私の瞳を射抜き、口付けで塗れた唇を赤い舌が這う。
甘やかしちゃいけない。
わかっているのに、明日の朝が悲惨なのはわかっているのに
私はその誘惑に勝てる自信がない。
『………1回、だけだから、ね?』
少しだけ高い位置にあるリエーフの瞳を覗きめば細められた瞳が緩み、柔らかな唇が振ってきた。