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あいつはねこまのわんこ系少年 そのにっ【HQ】

第26章 音駒がくえんさいっ!



30分で久しぶりの校内デート…もとい宣伝をすればリエーフはすぐに視聴覚室に戻って行った。
早めにお暇しようと思ったけれど、私はリエーフ、クロは莉奈ちゃんに引き止められ結局2人の帰りを待つことに。

『莉奈ちゃんこのままお泊まり?』
「かもなぁ。どうせ打ち上げとか嘘ついてる可能性はあるから、後で連絡入れておかないとな。」
『ちゃんと大人の対応ってやつやってる。』
「当たり前だろ。嘘ついてるのがバレて信用無くすのは俺の方なんだから。」
『言えてる。』

2人が終わるまでの待ち時間を潰すために来たのはスーパー。どうせ2人とも腹ペコで帰ってくるからとそれぞれが自分の買い物を始めていく。
クロが押しているカートの下にカゴを置かせてもらい一緒に回ってはいるが、買うものや量は少しずつ違う。
お肉で言えばクロは鶏のささみや豚バラなど、調理のしやすいもの。私は鶏むね、鶏ももなどの大きめでグラム単位で安いもの。
お互いの買い物がお互いの恋人に合わせたものなのに気づき、生暖かい目で見合いながらそのまま買い物を続けていく。
冷凍食品の棚で、2人が終わるのを待つか、今買ってしまうか2人で迷っていれば鳴るスマホ。クロの方も少し遅れて鳴ったため、急いで冷凍食品をカゴに放り込みレジに向かう。お互いに相手に居場所は伝えているのと、学校からはそこまで遠くないスーパーだったため、レジが終わる頃には2人が私たちを見つけて駆け寄ってきた。

「美優さーん!」

今日使った荷物の入った大きな鞄を持ち、私に会うために周りに配慮しながらにこにことこちらに走り寄るリエーフ。…の後ろを悠々と歩く莉奈ちゃん。私の元に到着したリエーフは袋詰めをする私を背中に張り付きながら覗いている。

「今日は何買ったんですか?」
『帰りクロが送ってくれるから色々買っちゃった。どうせ冷蔵庫の中身もあんまりなかったし。』
「あー、確かに…」
「てつろーさんは?」
「俺も色々。そういや莉奈、今日はまっすぐ送った方がいいか。」
「……打ち上げで友達の家って…」
「はい、後でスマホな。連絡入れる。」
「ん…大丈夫なのに…」
「お前は良くても俺の信用に関わんの。それが守れねえなら家に返す。」
「………はい。」

2人の微笑ましいやりとりに思わず笑えば、頬を膨らませた莉奈ちゃんと目が合い慌てて莉奈ちゃんに謝ったのだった。
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