第24章 4人、ベッドで。
莉奈ちゃんとクロがお風呂から戻り、リビングでくつろいでいる間、私は朝食を作る。
ある程度できたらリエーフを起こし、4人で朝食を取った。
「そういえば音駒の学祭っていつだっけ。」
「確か9月の3連休だったはずですよ?」
『そういえばそうだったね。』
学祭…去年の地獄を思い出す。楽しかったけれど、あの忙しさはもう勘弁…
「去年は何したんですか?」
去年は学祭に参加していない莉奈ちゃんが首を傾げる。クロはニヤリと笑いスマホを操作すると、去年ね写真のデータを莉奈ちゃんに見せた。
「!!!てつろーさん格好良いし美優さん可愛い♡リエーフ先輩の衣装も格好良いですね!」
『去年はメイド、執事喫茶やったんだよね。リエーフは1日目の催しに出たから私たちとは別物。』
「ほとんど美優に頼りっぱなしだったよな。お前がいなかったらあのクオリティにはならなかった。」
クロの言葉に首を傾げる莉奈ちゃんに、今度はリエーフがスマホを見せる。目を釘付けにした莉奈ちゃん。数秒後に意味に気づき私の方を勢いよく見た。
「へ?これ、全部美優さんが⁈」
リエーフが見せてくれたのは、去年の学祭の2日目が始まる前に最終確認のために全てのスイーツを並べた時の写真だった。
今見たら無茶な数だよなぁ。でも最終的に全部売れちゃったのは我ながらすごい。
「先生方みんな来てたもんな。来なかったのなんてうちの担任くらいか?」
『マサちゃんは裏に篭りっぱなしだったじゃない。在庫管理に品質管理、全部任せてたし。調理室から出られなくてタバコも吸えなかったって嘆いてたわよ。』
「へえ…うちの担任、タバコ吸うんだ…」
現在の音駒は校内全面喫煙禁止になったようで、先生方は苦労しているようだ。4月に学校に訪問した際にマサちゃんがそんなことを言っていた。ちなみに莉奈ちゃんは1年5組。マサちゃんが担任だということをクロから聞かされた。
元気にしてるかな、マサちゃん。