第24章 4人、ベッドで。
side灰羽
「美優さんたち遅いっすねー。」
「まあ、女って風呂長いからなー。」
美優ママのベッドでスマホをいじる黒尾さん。
俺は床で柔軟。
普段は部活でしかやらないけれど、長期休みだから体が硬くなってて黒尾さんに怒られた。
床にぺたりと伏せていれば、スマホが音を奏でる。
見ればそれは美優さんからで俺は柔軟をやめて電話に出た。
「もしもし、美優さん?」
『あ…リエーフ?お風呂終わったよ?』
「さっき美優ママの部屋って言いましたよね?こっちは大丈夫ですよ?」
さっき美優ママの部屋でする、そう言ったから分かっていると思ったんだけど…
そう思っていれば、美優さんが少し詰まりながら俺にお願いをする。
『あの、ね?部屋の電気、消して欲しくて…』
「あー、わかりました。」
黒尾さんに美優さんのお願いを伝えると、黒尾さんは枕元にある照明のリモコンで灯りを消す。
「消しましたよ?」
『っ…わかった。』
ぷつんと切れる電話。
そしてすぐにこんこんと叩かれるドア。
美優さん、どんなの選んだんだろうな。
はい、と返事をすればきいと開く扉。
俺はつい、ドアの方を振り向いた。