第22章 今年も夏休みは終わらないっ!〜3日目、我が家!〜
食事が終わり、洗い物をしようと立ち上がれば蛍とリエーフが我先に立ち上がり「洗い物やります!」と向かって行った。
私何やろう、と考えていれば美優さん、と後ろから声。
振り向けば莉奈ちゃんが私に近づいてくる。
「私もお布団敷くお手伝いします。」
そうだ。
今回は莉奈ちゃんがいるんだ。
前までは男子側に布団を敷いてもらえればよかったけれど今回はそういうわけにはいかないもんね。
『わかった。じゃあこっちね?』
案内しようと背を向けたその後ろ。
莉奈ちゃんとクロが目配せをしていたことに気づけていれば、"次の日の事件"に関しては回避できたのかもしれない。
…まあ、あの3人にかかれば無理かもしれないけれど……
ーーーーーー
布団を敷きに部屋に入る。
新しく莉奈ちゃん用に買っておいた布団の外袋を開けていると事件は起こった。
「ねえ、美優さん。」
『ん、何?』
「熱海で話した"今度"のことなんですけど…」
今度…今度?
そう考えていれば、パン屋さんで話をしたことを思い出す。
『私の勘違いだったらごめん。それってパン屋さんの…?』
そう、小さな声でぽそりと問えば莉奈ちゃんはにまりと笑う。
…その笑顔、本当にクロにそっくりよ……?
「勘違いじゃないですよ?
…で、それ、明日にしません?」
明日⁈
口をぱくぱくしていれば、莉奈ちゃんは私にスマホの画面を見せた。
「私はいいんですが美優さん恥ずかしいと思うんで、こういうの着てもいいんじゃない?っててつろーさんが。」
画面には、ベビードール…
よく言うえっちな下着をえっちなお姉さんが着ている画像がある。
画面をスライドすれば、際どいほとんど隠す布がない衣装や隠さなければいけない場所がぱかりと開いているものなど、私には刺激が強いものばかり。
『ね、莉奈ちゃん…もうちょっと刺激の弱いのがいいな…』
「もー!美優さん、こういうのは攻めるのがいいんです!」
『そんなことない…あ、だったらこういうのがいいな…』
「まあ、いいですけど…あ、これ可愛い!」
莉奈ちゃんが探してくれた画像。
透け感の少ない、スリットが背中側にあるフリルが可愛いものだった。
下着の形、キャミワンピの形が選べるようになっているため、カスタマイズ可能なところが良くて画面を覗き込むと、隣で莉奈ちゃんがくすりと笑った。