第28章 ねんまつねんし、再。〜第三体育館組、集合〜
それぞれカレーを食べ終わらせ洗い物をすれば、高校生2人には宿題をするように伝えて私はキッチンに籠る。
先ほど買って冷凍にするものや、先に下拵えをしておくものを次々に処理していけば、いつのまにか時刻は15時を過ぎていた。
まだやることはあるけれど、とりあえず休憩。
お昼、蛍にカレーの煮込みをお願いしている間に仕込んでおいたロイヤルミルクティのチーズケーキを冷蔵庫から3つ出すと、別で作っていたキャラメルソースをそれぞれにかける。そして仕上げにホイップを搾るとスプーンと一緒に全て持ちキッチンを出た。
レシピではケーキ型だったけれど、切り分ける手間とか洗い物の手間とかを考えてプラカップで作ったが正解だったかもしれない。層になっているのも見えるしいい感じ。
おやつだよ、そういいながらリビングに入れば、それぞれ別の場所で勉強していた2人が私のところまで来てケーキを持っていく。
「美優さん今日のは何ですか?」
『ん、と…ロイヤルミルクティーチーズケーキキャラメルソース掛け?』
「何で作った人が首傾げてるんですか。」
『ミルクティーにチーズケーキにキャラメルソースって何か盛り沢山だなって思って。』
「ん、いいんじゃないですか。美味しいし。」
「美優さん今日も美味いです!」
向けられる視線は柔らかで、上手にできていたことを教えてくれる。
嬉しくて私も一口頬張れば、幸せの味が広がった。