• テキストサイズ

あいつはねこまのわんこ系少年 そのにっ【HQ】

第21章 今年も夏休みは終わらないっ! 〜旅行3日目〜



待っていてくれるみんなには悪いけれど、少しくらいなら…と、イートインスペースをお借りして、私たちは話をした。
席に着くなり莉奈ちゃんがなぜか頭を下げる。

「昨日はごめんなさい。てつろーさんが…」

『いやいや莉奈ちゃんは悪くないよ⁈悪いのはリエーフとクロだし…ね?』

周りの目を考えてあの、だのあれが、だのと、他人が聞いたら全くわからない会話を繰り広げる私達。
ココアのグラスをストローでからり、と混ぜながら莉奈ちゃんは小さな声で話を続ける。

「で…美優さん、どうでした?」

にやり。
先ほどの申し訳なさそうな顔から一転、ちょっと楽しそうな顔をした莉奈ちゃんが私を見る。
アイスティーを口に含ませていた私は危うく口から吹き出しそうになった。

『ど!どうって何が⁈』

持ってきていた紙ナプキンで口元を拭きながら問うと、莉奈ちゃんは小さくくすりと笑いながら私を見た。

「昨日のえっち♡気持ちよかったですか?」

小さな声だったけどよく通る声に周りをきょろきょろ見てしまう。
当たり前だけれども聞いていないことを確認するとすると、私は莉奈ちゃんの方に体を寄せ小さな声でぽそり呟く。

『気持ち…よかったよ?莉奈ちゃんは?』

「まあ…私も、です。で、美優さん?」

莉奈ちゃんがじっと私を見る。
その瞳はまるでクロが何か悪巧みを考えている時を彷彿させ、やっぱりこの2人、似てるな、と思わせた。

なんだろな、と思いながら目の前のブルーベリーのデニッシュを頬張った瞬間、莉奈ちゃんは口に笑みを浮かべながら、そっと私の耳元で囁いた。






/ 382ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp