第19章 今年も夏休みは終わらないっ!〜2日目、海!海!海!〜
side灰羽
とんとんと肩を叩かれるような感覚。
机に突っ伏した頭を上げればエプロン姿で微笑む美優さん。
『リエーフ?下拵えできたよ?』
ああ、そっか。
美優さん、夕飯の準備してたんだっけ。
寝ぼけた頭で美優さんを胸の中に引き寄せる。
俺が座ると目線がほとんど一緒になるから好きって美優さん言ってたな。
首筋に顔を埋めると香る日焼け止めと潮の香り。
少し戸惑いながらも背中に手を回して抱きしめてくれる美優さん。
ふわり、揺れるふわふわの髪の毛がくすぐったい。
キスしたいなー。
そう思い少しだけ体を離せばくりくりの瞳が俺を覗いた。
「美優さん、ちゅーしたい。」
そう聞けば、すぐに真っ赤になって周りをきょろきょろする美優さん。
『誰か起きるかも…』
「美優さん、駄目?」
甘えるように聞けば、美優さんは困った顔をして俺を見る。
「駄目?美優…」
だめ押しで名前を呼べば美優さんはさらに困ったような顔をしてぽそり、呟いた。
『少しだけ…だからね?』
本当に美優さんは俺に甘い。
少し…?
そんなの無理。
だって美優さんが足りないから。
ぐいと腰を引き寄せて少しだけ主張し始めた肉棒を美優さんの太ももに擦り付ければ上ずった声で美優さんは俺を呼ぶ。
だから言うんだ。
「今は無理だってわかってる。
だから、みんながいなくなったら…ね?」
返事なんて言わせない。
だって聞く前に唇を塞ぐから。
昨日ぶりに堪能した美優さんの唇は、やっぱり柔らかくて甘くて、
美優さんがふにゃふにゃになっちゃうくらいいっぱい唇を堪能した。