第18章 旅行の夜はなぜ長い?〜旅行1日目〜
夜の散歩を終え別荘に戻ったものの、何となく離れがたくて握った手を離せない。
『…もう…寝なきゃね…』
「美優さんとぎゅってしてたいです。」
わがままが言えるなら私も一緒にいたい。
でも空いてる部屋なんて…
『「あ」』
あるじゃない。
空いてる部屋が。
私達は一度自分の部屋に戻ると、男子の洗濯物部屋と化した1階の空き部屋に忍び込んだ。
スマホを充電器に挿しアラームをセットすると、2人で1つのベッドに潜り込む。
リエーフが腕枕をしてくれるのでありがたく頭を置く。
リエーフが隣にいると安心する。
だからか、私はいつの間にかすうと眠りに落ちてしまっていた。
アラームを鳴らす時間を間違えるというとんでもないミスをおかしたことに気づかないまま。