第18章 旅行の夜はなぜ長い?〜旅行1日目〜
男子がみんなお風呂に入り、明日の予定だったり周辺の観光スポットだったりの話をしていれば、時間はあっという間に日付を越えそうになっていて私と莉奈ちゃんは慌てて部屋へ戻った。
部屋に帰ろうとしたらみんな引き止めてきたけれど、寝坊したら朝ごはんなしだと伝えたらすごすごと引き下がってくれた。
明日はいつもより早起きして朝ごはんを作らなきゃいけないからとアラームをセットしていざ眠ろうとするけれども、いつもと環境が違うからか中々寝付けない。
ごろり、ごろりと寝返りをうっていれば枕元に置いていたスマホが光る。
見れば、メッセージアプリが届いたようで、誰だろうと気になり開けば、送り主はリエーフ。
灰羽:起きてますか?
リエーフも寝付けないのだろうか。
そんなことを考えながら私は返信する。
美優:起きてるよ?眠らなきゃいけないのになんだか寝付けなくて。
そう、返信するとすかさず返ってくるメッセージ。
その返信を見た私はくすりと笑ってしまった。
灰羽:少し外散歩しません?
これが目的だったか。
そっと隣のベッドを見ればすやすやと寝息を立てる莉奈ちゃん。
起こさないように静かにベッドから出ると、リエーフに散歩に行くことを送る。
そして上着とスマホを持ち、私は部屋を出て玄関へと向かったのであった。