第17章 今年も夏休みは終わらないっ!〜今年も大集合!1日目編〜
私達が戻ったのは集合時間丁度。
ご満悦な顔のリエーフの手には蜂蜜屋さんの蜂蜜ソフト。
ついでに柚子の香りのする蜂蜜もご購入。
…私はキスの余韻が冷めないままの集合となった。
「あ、帰ってきた。」
私達に気づいた蛍が声を上げる。
「やっと戻って…」
せめて5分前には集合しておけ。
そう言いたかったのだろう。
でもクロは私の顔を見た瞬間言葉を止めた。
他のメンバーもなんとなく察したのだろう。
あえて何も触れなかった。
『遅れてごめん…』
申し訳なさそうな顔をしていたのだろう。
そんな私の頭をぽんと撫でるのはクロ。
「気にすんな。車行くぞ。」
そう言いクロはさりげなく莉奈ちゃんの隣を歩く。
その後ろを木兎、赤葦、蛍が歩き、そのまた後ろを私とリエーフが歩く。
『リエーフのバカ…』
「でも、すきでしょ?俺のこと。」
にやり、笑うリエーフがわざとらしく私の手に自分の手を当てる。
『…知らないっ……』
私はその手をそっと握った。