第17章 今年も夏休みは終わらないっ!〜今年も大集合!1日目編〜
腕を引かれお店を出る。
そのまま私は相手のなすがままに着いて行く。
商店街の中、あまり人が通らない路地に入ると私の腕を引く人物はぴたり、止まり私の方を振り向いた。
『どうしたの?』
「充電切れです。なかなか美優さんと2人きりになれないから。」
『もう…』
くすり、笑った私をその人…
リエーフはぎゅっと抱きしめた。
「だってパーキングエリアも昼飯も今もずっとツッキーが一緒だから手も繋げないし…」
『みんなで旅行なんだからしょうがないでしょ?』
そう言うとリエーフはあからさまにしょぼーんとしはじめる。
『仕方ないなぁ…』
私はリエーフにしゃがませると、そっと頬を包み鼻先にキスをした。
鼻先だけでなく目元や頬など、顔のいたるところにキスをする。
そして最後に唇にキスを落とし離れようとすると、頬を包んでいた手をリエーフがぎゅっと掴む。
「足りない…」
そうリエーフは呟き、私の腰を片手でぐいと引き寄せる。
「美優さん、ごめん。」
謝る声が聞こえて数秒後、私の唇をひと舐めした舌がするりと口内に進入した。